d&b Soundscapeが世界中で注目を集め続ける中、d&b audiotechnikは、Soundscapeの中心となるDS100 Signal Engineと、大手メーカーDiGiCo、Avid、Lawoのデジタルミキシング・コンソールの一連の画期的な統合を発表しました。発表の舞台は、フランクフルトのProlight + Soundにある大型デモンストレーション会場で行われたライブ・ミキシングセッションで、ここではコンソールのワークフローとライブ・マルチトラック・レコーディングのミキシングが披露されました。<br/> これは、QLabショー・コントロール・システム、TTA Stagetracker、VSTプラグイン・フォーマットとの統合パートナーシップに関するこれまでの告知に続くものです。
今回発表されたコラボレーションにより、Open Sound Control(OSC)プロトコルで動作するプラグインを介したDS100間の双方向の相互運用性が現実のものとなりました。このプラグインを利用すると、エンジニアは既存のサウンドコンソールとDAWワークフローを操作しながら、オブジェクト・ポジショニングとルーム・エミュレーションの設定をコンソールサーフェスの各チャンネル上で直接設定できるようになり、まったく新しいクリエイティブ・ポテンシャルが広がる世界に足を踏み入れることができるようになります。ポジショニング設定は、ミキサーのシーンメモリーに保存することが可能です。
d&b Soundscapeプラグインは、DiGiCoのSDラインナップ全製品、AvidのVENUE S6L、LawoのMc2で使用可能となります。また、Avidとの統合には、主要DAWソフトウェアであるPro Tools用のプラグインも含まれます。
「Soundscapeは、サウンド環境の作成と聴衆のサウンド体験における著しい進化を表しています。我々は、この力を現実世界のものとしてユーザーに提供するために、Soundscapeを既存のオーディオ制御ワークフローとスムーズに統合する必要性を理解してきました。デザイナーとミキサーのクリエイティブ・プロセスが彼らのサウンドデザインのビジョンと一致するよう、VST、AU、AAXフォーマット、OSCプロトコルを利用したプラグインを実装しました。」とd&b Soundscapeを創造したラルフ・ズーリグは語ります。<br/> DiGiCoの取締役である(※訳注:当時)ジェームズ・ゴードン氏は、「DiGiCoは数多くのワールドツアーや大規模な舞台作品でd&bと密に協力してきました。クライアントは、d&b Soundscapeとの統合による創造性の最大化を我々に期待しています」と述べています。
Avidのライブシステム製品管理ディレクターであるアル・マッキナ氏は、次のように語ります。「Avidでは、d&b Soundscapeが奥の深いオンボード統合を我々のクライアントに提供することによって、そこでクリエイティブ面での新しい可能性が生まれることをとても楽しみにしています。イマーシブ・オーディオシステムの活用は、ライブサウンド業界を変革しています。我々は、この革新的なテクノロジーの普及を促進するために、この分野のパイオニアと提携できることを嬉しく思っています。」
そしてLawoのテクニカル製品マネージャーであるルーカス・ズヴィッカ氏は次のように語ります。「我々は、コンソールとラウドスピーカーのマトリックスを近づけることで、マルチラウドスピーカーを設置する際のワークフローを改善したいと考えていました。当社のコンソールのGUIにR1を直接配置し、選択したチャンネルストリップのSoundscapeオブジェクトのパラメーターを調整することで、これを実現できるようになりました。」
d&b Soundscapeには、DS100 シグナルエンジン、Audinate Danteネットワーキングを備えた高性能オーディオプロセッサー、広範な入出力処理機能を備えた64x64レベルおよびディレイマトリックス、ならびにオブジェクト・ミキシングとルーム・エミュレーション機能を実現するオプション・ソフトウェアモジュール2つが組み込まれています。