プロ音響に携わるサウンドエンジニア、システムプランナー、コンサルタントの皆様を熱心にサポートするd&b audiotechnikは、本日、HeadroomCalcを発表します。当社のシミュレーション・ソフトウェア、ArrayCalcの最新バージョン V11に新たに加えられた特許出願中の新機能、HeadroomCalcは、特定のオーディオ信号に対するd&bシステムの反応を予測し、音圧レベル(SPL)とヘッドルームをかつてない精度で計算することを可能にします。
システムパフォーマンスを精確に予測することの必要な理由は以下の通りです。
- 適切なシステムおよび/またはシステムアンプを選択するため - 両者とも、プロジェクトに必要な予算に影響を与えます。
- 現場での騒音暴露レベルに関する制限を規定する、ライブイベントでの健康・安全に関する規制に準拠するため。
- 入札または法的要件を満たすために、事前に録音された警報メッセージが特定のSPL(音圧レベル)のもとで再生できることを証明するため。
d&bのArrayCalcシミュレーション・ソフトウェアの最新アップデートには、特許出願中のHeadroomCalcと高度な時間領域(計算)モデルが含まれています。
「HeadroomCalcでは、一般的な定常範囲ではなく、ユーザーが提供する、現実の活用を反映するオーディオファイルが使用されます。これにより、特定の信号応答だけでなく、DSPリミッターを基盤とする非線形処理の影響を正確に把握できます」とd&b audiotechnikの科学技術計算研究開発部の技術主任であるキリアン・ケーラーは述べています。「その結果、当社のユーザー様はさらに現実的なシミュレーション結果からの恩恵を受け、新しいレベルで仕様要件を満たすシステム設計を作成できるようになります」。
HeadroomCalc は、特定のオーディオ信号に対するd&bシステムの反応を予測し、次の3段階で構成されたオーディオシステムのシミュレーションを通じてユーザー定義のオーディオファイルを処理することにより、より精確なSPL計算を提供します。
- 入力信号ー多くの場合、事前に録音された警報メッセージまたはバンドの録音ーが、選択したd&bシステムアンプのシミュレート済みのラウドスピーカー処理に時間領域の枠内で供給されます。中間結果として、システム内のすべてのアンプチャネルの出力電圧とゲインリダクション信号が経時的に得られます。
- 出力電圧は、接続されているラウドスピーカーのシミュレートされたインパルス応答と組み合わされます。これにより、個別に定義可能な最大5つのレシーバーポイントにあるすべてのラウドスピーカーに対して音圧信号が生成されます。
- 総合音圧信号は、全レシーバーポイントに対して生成されます。これは、各ポイントでのすべての音圧信号の合計です。次にこれを用いてSPLメトリックを導き出します。これは、定義された各測定ポイントでポータブルSPLメーターを用いるかのような方法で行われます。
ISE 2023ではHall 7 Booth 7E150のd&b audiotechnikブースまでぜひお越しください。また、Audio Demo Room E1では受賞歴のある製品のライブ・デモをご覧いただけます。