Sound Image社がカリフォルニアの教会にd&b Soundscapeを導入。
カリフォルニア州ランチョ・サンタフェで1956年に設立されたビレッジコミュニティ長老派教会では、サンディエゴの何千人もの信者のために礼拝が行われています。Sound Image Integration社(サンディエゴ)は先頃、 オブジェクトベース・ミキシングを可能にするEn-Sceneを備えたd&b audiotechnik Soundscapeシステムを設置しました。
この教会は伝統的な長老派教会として始まりましたが、システムの導入以来、現代的な礼拝も行われるようになっています。日曜日に行われる礼拝のうちの1つはそうしたものです。 伝統的な礼拝では様々な楽器奏者や歌い手が登場します。 合唱団の構成人数は、礼拝に応じて、15人から150人以上となります。そこでは、室内楽団やフルオーケストラ、ブラスアンサンブル、ハンドベルアンサンブル、本物のパイプオルガン、コンサートグランドピアノ、その他のアコースティック楽器も使用されます。 現代の礼拝バンドの中心を成すのは通常、アコースティックギター、エレクトリックギター、ベース、キーボード/ピアノ、エレクトリックドラム、リードボーカル、数人のバックアップボーカルによるグループです。この教会では、サンディエゴ交響楽団やその他のプロのクラシックやジャズのアンサンブルによるコンサートも定期的に開催されています。
「ビレッジコミュニティ教会と協力して新しいサウンドシステムの設計に着手したときの彼らの最大の関心事は、すべての宗教施設と同様に、音声明瞭度でした」とSound Image Integration社のデザインコンサルタント兼アカウントエグゼクティブであるジェイク・ヘンリクセン氏は語ります。
ヘンリクセン氏は、Sound Image社は当初分割モノ、ハイブリッド・ステレオ/モノ、LCRシステムをモデル化していたと言います。「300席を擁するこの教会で催される多種多様な音楽・演劇作品のことを考えると、これは何か特別なものを備えるにふさわしい空間だと感じました。私たちは、Soundscapeを利用した音の定位とカバレージの改善というメリットについて詳しく意見を交わしました。また、Soundscapeを利用している宗教施設のd&bストーリーや、技術的な側面についての動画も紹介しました。設計委員会が、サウンドの定位が会衆とのつながりのためにどれほど力を発揮するかを理解してからは、私たちは後ろを振り返ることはまったくありませんでした。その時点から、ラウドスピーカーシステムを物理的、音響的に“消し去る”ことが設計基準の根底となりました。私たちは会衆に、言葉と音楽を、増幅されていないかのように、音源から直接届けられるように体験してもらいたいと考えました」
d&b Soundscapeはステージと会衆のつながりをさらに深めることを可能にし、より親密な体験を生み出します。Soundscapeシステムは通常、従来のPAセットアップよりも多くのラウドスピーカー位置を必要としますが、多くの場合、ラウドスピーカーは各位置でより小さなキャビネットにすることができるので、見切れの問題を改善したり、あるいはスピーカー自体を見えないようにすることさえ可能です。レベル処理とディレイ処理の両者がリアルタイムでラウドスピーカーの位置ごとに個別に活用されるため、複数のラウドスピーカーで同時に音が生成され、聴く人がどこに座っているかに関わらず、精確に定位が行われます。
d&b ArrayCalcモデルでは、(工場でカスタムカラーマッチングが可能な)小型のxS-Seriesラウドスピーカーを数本使用するだけで、ほぼ180度の広い座席エリア全体をどれほど均等にカバーできるかを実証しました。Sound Image社は、ラウドスピーカーの位置を示す最初のCAD立面図とレンダリングを提供し、標準RALカラーチャートを使用して、天井に完全に溶け込むカラーを選択しました。
d&bシステムの構成には以下が含まれます:12S-Dメインラウドスピーカー x 5、アウトフィル用の44Sラウドスピーカー x 2、44S x 2(インウォール、フロントフィル用の天井埋め込み)、ステージフィル用の16Cコラムラウドスピーカー x 2、27S SUB x 2、30Dアンプ x 3、DS10 Danteネットワークブリッジ x 1、およびSoundscape用のEn-Sceneを備えたDS100シグナルエンジン。