パトラス会議センター、Telmaco S.A.の設計・施工でd&bシステムを導入
ペロポネソス北部の山裾にあるPatrasは、およそ1万3千人の大学生と1千人ほどの大学院生が勉強するギリシアでは 3番目に大きな大学の町としてその名を誇っています。1964年に創立された大学のそのキャンパスには、町の文化活動の場を推進する目的で、1999年に会議センターが建設されました。昨年この町が、ヨーロッパ文化都市に選定されたのを機に、その大学は会議センターを、幅広い分野のイベントにも使えるように改善することを決めました。 1,300席あるメインホールの新しいオーディオシステムを含めて、様々な設備を導入するために入札が実施されました。電気・コンピュータ学部のJohn Mourjopoulos教授が委員長を務める大学選考委員会は、オーディオの技術仕様書を用意して関心を寄せる企業にEASEシミュレーションによる計画案の提出を求めました。これらのシミュレーションをもとに、委員会はどのシステムを次の選考対象へ残すかの決定を下しました。 通常通りの厳しい入札過程を経て、一次選考を通過した企業は次に『シュートアウト』形式でシミュレーションに基いたデモを行わなければなりませんでした。 Telmaco社オーディオ プロジェクト エンジニアThanassis Drossos氏は、d&b audiotechnik Qi1ラウドスピーカーを左右に配置した構成でシミュレーションを作成し、最終的にこのシステムが大学側に選定されました。「システムのシミュレーションとそれに続く測定手順で満足な結果が得られたのは、 Qの水平と垂直指向性の正確さによるものと思っています。」とDrossos氏が語りました。「別な表現をすると、スポットライトを当てるようにラウドスピーカーでカバーしたい必要なエリアだけを正確にカバーできるということです。」 Telmaco社は契約締結が完了すると、直ちにQi1ラウドスピーカー、Qiサブウーファー、 Qi-CSAサブウーファーシステムとステージ前端のフロントフィル用にE3を使用したシステムの施工を開始しました。さらにモニターシステム用には、MAXキャビネットも導入されました。E-PACアンプで稼動されるE3とMAXキャビネットを除いては、 d&bのD12アンプを使ってシステム全体が駆動されます。「アンプをネットワーク接続することで、 d&bリモートコントロール ソフトウェアROPE C経由で全システムをモニタリングすることが可能です。」Drossos氏は続けます。「弊社のシステム測定によって、均質なカバレージでニュートラルなレスポンスを得られていることが確認できました。このシステムは、ホールで行なわれる様々なイベントを完璧にこなしてくれます。」Drossos氏はそう言い切ります。このホールは、音楽会、演劇公演、その他の文化イベントだけでなく、会議、シンポジウム、セミナーにも使用されます。 「最後になりますがこのプロジェクトの成功は、大学側とTelmaco S.A.が万全の協力体制で取り組んだことの結果であると思います。」 Drossos氏はこう締めくくりました。