サンシャイン州のd&bを備えたモダンな礼拝堂
Orlando's Churchはフロリダ州オーランドのダウンタウン北東のソンに位置し、インターナショナルドライブやブエナビスタを取り巻く「サンシャインステート」の喧噪からは離れた場所にあります。今や地元紙Orlando Weeklyに「メガチャーチ」とカテゴライズされている当教会ですが、それまでは月3回の日曜礼拝における収容人数は最大で850人と、比較的小さな教会でした。参加者の増加に伴うスペース不足を危惧した教会メンバーが、新たに教会を建設するための土地の寄付をしました。オーランドきってのテクノロジーデザイン、インストレーション技術者である、Entertainment Arts社のGil Parente氏はこう説明します。「教会に多数所属している若者たちのために、教会は1600席の会場を建設し、この聖域を子供たちと若者たちのために生まれ変わらせることを決定しました。その当初から、この新たな建物におけるオーディオシステムには最高のものが求められていました。」 Entertainment Arts社、教会、そしてフロリダ州デイビーを拠点としているd&bの販売代理店Carlton Audio ServicesChris Carlto社、3つのコラボーレションでd&b audiotechnikのラウドスピーカーを選定しました。Chris Carlton氏はこう語ります。「旧教会でデモのために用意してもらった空き部屋でのリスニングテストによって製品を選択しました。その結果選択されたシステムデザインにおけるキャビネットの数や配置、アレイの角度も同じくここで決定しています。Entertainment Art社のチームはこうした手法をよく採用しているので、私達は多少のアドバイスを加えるだけで済みました。」Parente氏によると、教会のテクニカルディレクターは明確なビジョンの元に作業を進めていたそう。「牧師の説教を礼拝者がダイレクトに感じることこそが重要であり、音質の悪さや視線を遮る音響機器によってそれが阻害されるような事は絶対にあってはなりませんでした。当教会は私達にとって長年お世話になっているので、教会側のビジョンを予算内で実現できるように最大限の努力をそそぎました。」 1600席のうち、約900席がフロアに、約500席はバルコニー、そして残りの約200席がバルコニーへと続く階段沿いに並んでいます。この会場において全ての音域で均質なカバーを実現するため、d&b audiotechnik Qi-Seriesをメインシステムに、E3をフロントフィルに設置し、D12で駆動しています。Carlton氏によると、音響上の障害はガラス製の壁面だけに留まったそうです。「d&b Qiシステムの精確な水平指向特性によって難なく回避することが出来ました。」 Church Construction Committee(教会建設協議会)が大きな懸念を見せていたものが、システムの外観です。吊られたラウドスピーカーアレイが礼拝の妨げになることを心配していたのですが、Parente氏はその解消は容易だったと語ります。「Qi-Series用のハードウェアは会場にマッチした色で用意してもらったため、視覚的に全く目立つことはありません。音響とビジュアルの両面をカバーするため、アレイ後部には厚いベロアのカーテンを設置しています。」同様に、低域増幅のためのJ-SUBも教会の懸念に配慮する必要があったとCarlton氏は説明します。「サブウーファーをフロアに設置することは許されなかったため、左右アレイの中央に吊り下げることにしました。およそ45°下方に向けて設置することで、J-SUB特有のカーディオイドパターンが前列から後列まで素晴らしいカバーを獲得しています。Q-Seriesの明瞭性とJ-SUBの指向特性が合わさることで、システムを目立たなくすると共に、ステージを含む会場全体において音響スペクトルを一定に保つことが可能となりました。」 結果として獲得できたビジュアル面のインパクトとサウンドのクオリティーは、地元週刊誌によって最も暖かくフレンドリーな教会との評価を得てきた地域に密着した当教会にとっては、元々の要求を大きく上回るものでした。Parente氏も満足そうに語ります。「全ての教会メンバー、そして私達Entertainment Arts社の願いが叶いました。これにて一件落着ですね。」