Ancienne Belgiqueがd&bで改修
ヨーロッパの中でも最も有名で崇高な劇場の一つとして知られるAncienne Belgigueは、通称ABとしてよく知られ、著しく革新的な劇場としてその名声を守り通してきました。古くはBlondieやThe RamonesとLena Lovichから、今日ではStarsailorやRufus Wainwright、Heather Nova等、これからが期待されるバンドの演奏会場として知られることになりました。 ハウスPAシステムの改修に当たり、テクニカルディレクターMarc Vrebosによってプロオーディオメーカーの中から選ばれた各社の最新サウンドシステムのデモを依頼することになったことは当然の結果です。「以前のシステムは1996年に設置したので、その後の経験とツアーサウンドエンジニアの方々の意見から、今回はラインアレイを導入する時期だと判断しました。」と述べました。 ABのサウンド責任者Tom Janssenが、Sven Van den Broekの支援を得て、さらにABの専任サウンドエンジニアを長期間勤めているTom LezaireとCora Oosterlinckが、最適なシステム選択のために幾つかの要素を試す定量的評価を使用して、12ヶ月間に渡る全てのテストを実施しました。「メインホールは、立席2,000名と650席、またはその収容人員内での組換えが可能な客席となります。立席の時は平面フロア、時にはフロアに傾斜をつけて仮設席を設置したり、さらに配慮すべき小さなバルコニーもあるため、垂直面への正確なカバレージが非常に重要でした。さらにシステム全体が目立たぬようにすっきりと設置できること、そしてインフィルラウドスピーカーを必要とせずに2箇所の吊り点を使用してステレオシステムが組めることが非常に重要なことでした。そして、あらゆるスタイルのバンドに必要な音量に対応する性能もまた必要でした。」 最終的に選ばれたのは、d&b audiotechnik最新PAであるJ-Seriesシステムで、ベルギーのd&b販売パートナーであるBart Willems of Amptec Stage and Studio Technology社が供給しました。Marc Vrebosの購入決定理由は明確で、後に書面によって試聴に参加した全ての会社に、何故このシステムを選択したかの理由を通知されました。「私が皆様に伝えた内容は、音質はもちろん最高位の一つでしたが、その他の判断基準に適合する要素が存在していたということです。それは、システムがより迅速に設置でき、バラすことも簡単で、且つ安全で簡単にリギングできるという人間工学的に重要な役割が加わっていたことです。そして指向性も非常に重要で、ただ単に高域・中域だけでなく、J-Seriesのカーディオイドサブウーファーのカバレージ、特に高い客席位置に対して極めて効果的でした。D12アンプも同様にラウドスピーカーキャビネット内で何が起っているかを完全に伝達する機能は、他に比較できるものがありません。それは、エラー報告、ドライバーの不具合状況、遠隔制御によるゾーンコントロール、デジタルによる全ての反応などです。」Vrebos氏が、さらにABとAmptec社との永続的な関係について言及しました。「我々にとっては、販売会社を信頼できる確信が必要で、バックアップ体制がそこにいつでも用意されていることを知りたいのです。これらは既に Bartと同社が、10年以上に渡って提供してくれていました。」 このd&bシステムは、今年の1月に納品されAmptec社がインストールしましたが、それはちょうどパリで開催されたSEILとオーストラリアのEntech展示会でJ-Seriesが初登場する前のことでしたが、既にAncienne Belgigueの真髄として新旧の多くのアーティストと共に稼動していました。