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リージェント運河の畔のキングスクロスとセントパンクラスを象徴するようなKings Place Music Foundationが2008年10月1日にオープンしました。ここはロンドンでは25年前の1982年にオープンしたBarbicanに続く新設のコンサートホールになり、キングスクロス駅の裏に約100万ポンドをかけて建設されたオフィス外の地下3階を占有しています。内部は2つのパフォーマンススペースと複数の多目的サテライトルーム、そしてリハーサルルームと完全なレコーディングと編集が行える設備を備えています。これらは独創的な考え方を持つデベロッパーParabola Land社のディレクターPeter Millican氏によって設計されました。 音響設計をリードしたScott Myers氏は、国立劇場や5月から始まった自身がテクニカルディレクターを務めるロイヤルシェークスピアカンパニーでその評価を高めた人です。基本事項として要求されたことが組織的に結束することであったためにMyers氏は、Arup Acoustics社が作成した原設計を慎重に検討しました。ホール1は当初の初期仕様にあったサウンドシステムを全て同氏のコンセプトに基づくシステムへ変更するという大胆な決断を下しました。同氏が永きに渡って付き合いのあるロンドンを拠点とするOrbital Sound社が供給するd&b audiotechnikのラウドスピーカーを導入することにし、1台が前を向き、1台が横を向き、そしてもう1台が後ろを向くアレイを構成し後壁を避けるようにしています。Myers氏はこれを「ヤヌス」クラスターと名づけています。これについて同氏が詳しく説明してくれます。「アコースティックコンサートが行われるときにスピーカーが見えるのは嫌なので15分でバラせるようになっています。」これらのアレイはd&b Q7、 E8とE0ラウドスピーカーで構成され、ステンレススチール製の吊り金具(チェーン吊りのような物です。)と両端にシャックルを取り付けたもので、使用しない時はすぐに取り外せるようになっています。 Myers氏はどのパフォーマンススペースにおいても7.1または5.1サラウンドシステムを構成できるような充分な機器を選定し、全ての d&bのラウドスピーカーとアンプは全てOrbital Sound社から供給されました。Orbital Sound社の設備施工マネージャーのTom Byrne氏のコンサルティングを受け、Myers氏は最終的な決断を下す前にArrayCalcを用いて検討を行いました。フライングされたシステムに追加して使用できるようにステージレベルにd&bのB2-SUB、ペアのE15XサブウーファーとQ7ラウドスピーカーがL/Rのグリル内に用意されています。そしてd&b E12も用意されており、パフォーマー向けのステージモニターの他単独のシステムとしても使用できるようになっています。 加えて10台のE8ラウドスピーカーがサラウンド用に使用可能です。Myers氏は「ステージシステムのスタックは非常にタイトになっています。元々E15XサブウーファーはB2と併用する設計にはなっていませんので、一緒に使用して音楽再生すると周波数帯で抜ける音階がありました。しかしこれはE15X-SUBを更に片側2台追加することで非常に良くなりました。」 音響の最適化は、Aruo Acoustics社と建築のDixon-Jonesによって可変式の重厚なカーテンを取り付けられて行われました。このオーク製のベニヤ合板による420人を収容する優雅な佇まいのホール1は、増幅を行わないオーケストラからロックバンドまで幅広いジャンルをこなすため残響をRT0.8から1.4秒で可変できるようになっています。そのためScott Myers氏は、この会場は瞬時の変更に対応できる必要性を強く感じていたために前記のようなシステムを導入しましたが、これは関係者皆が一様に求めていたことでした。 ホール2は、平坦な床を持ち160人の着座、またはスタンディングで370人を収容するスペースです。ここにもd&b E15X-SUBとQ7の組み合わせにB2サブウーファーを加えたシステムとフロントフィル用のE8がステージの両サイドに設置されています。「現在までに約180万ポンドを音響、ビデオ、照明に投じていますがまだ不足している部分もあります。」彼は語ります。「これは恐らく購入できるベストなインフラを持った場所と言っても過言ではないと思います。ハイビジョンの衛星生中継も極めて簡単に行うことができます。」

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