シドニーの娯楽をバーivyがd&bと共に育てる。
近年のショッピングモールにおける流行として1つの場所で様々なレジャーを楽しめるエンターテインメント施設への変革がありますが、実際にそのようなレジャー複合施設として真の成功に至る場所は多くありません。現実は画一化されたようなブランドが並ぶことで話題性を提供しているのが大型モールの現状ではないでしょうか。そのような中Roberto Cavalli氏はイタリアの著名なファッションデザイナーですが彼の名を冠した施設がドバイにオープンし、オーストラリアでも躍動的な企業家 Justin Hemmes氏によってivyがオープンしていますが、ここは自由奔放で快楽主義的といっても良いような誰もが一度は訪れてみたくなるようなそんな場所となっています。 ivyは最近第一次オープンを迎えましたが、そこは非常に野心に満ち溢れています。本年初頭にオープンした部分には6つのバーと4つのレストランがあり、それぞれに異なるスタイリッシュな装飾と塗装が施されており、Mr Hemmes氏のivyに対する並々ならぬ思い入れが想像できるような溜息を誘う空間です。 Ivyの建設過程では、チープさや下品さは排除されていますが、来て頂くゲストから高いお金をとるような一部のエリートのための場所ではありません。施設全体に反映された上質さを小音量のBGMシステムから時には大音量まで来場者に感じてもらうシステムの音響基本工事を行ったAvsound社のJohn Collyer氏が説明してくれます。 「ivyのプロジェクトはシドニーを代表する娯楽施設にしなくてはいけなかったので、オーディオシステムにも同じ事が求められました。当社にとってはd&b audiotechnikはプロ用におけるHi-Fiシステムであると考えています。これはホームオーディオのHi-Fiボックスとして良質さを持ちながらいざとなるとプロの音圧レベルを出力できるということからそう考えているからです。」しかし、バーやレストランにおいて本当にそのようなシステムが必要だったのでしょうか?「BGMシステムには8ウェイステレオシステムを設置しました。PCベースのMP3システムに数人分のDJ入力も用意されています。ほぼ毎晩各所のDJブースでDJがプレイしますので、平日のランチタイムは小音量しか出しませんが、金曜と土曜日の夜は高いSPLが必要になるので、要求される音圧レベルを提供するにはこのようなシステムが必要になるのです。」 Avsound社はHemmes氏のビジネスパートナーMarivale社から競合となった他の2社よりデザインと設置の提案までのプロセスが早かったことを評価されて選ばれました。「内容の大枠の説明はコンサルタントによって行われましたが、システムは10のメインゾーンと10のサブゾーンに分けられ、BSS LondonとAMXの制御システムを使用してコントロールされます。」驚くことはないかもしれませんが、施設内各所に配置されたワイドスクリーンはAMX Endeleoメディアディストリビューションシステムにで運用されています。「非常放送システムは2台のスピーカーセットだけではなくクライアントとして直接PAシステムにパッチされています。非常放送用に93 dBを確保する必要がありましたが、暗騒音レベルが高いにも関わらずd&bシステムは問題なくこれを達成してくれます。室内の音響は非常に変化に富んでいます。例えば大理石の壁の部屋やガラス天井で固い床、且つ3mしかない天井高のバー空間がありますが、その中で私自身が最も良いと思う部屋は4mの天井高でベルベット地のカーテンが壁面に取り付けられ、床も同様にベルベット地のカーペットが敷かれている空間です。」両空間には、メインシステムとしてd&b Ci80ラウドスピーカーがセットされ、大理石の部屋には内装に見合うように仕様が変えられたCiサブウーファー、ベルベットの部屋には通常仕様のCiサブウーファーがセットされています。そして約150台の d&b E0ラウドスピーカーとE12サブウーファーがバーやレストランを含む全体に分散配置され、全てがd&b E-PACとD12アンプで駆動されています。そしてこれらは全てR1リモートコントロールソフトウェアでシステム制御されています。 「これは我々にとって極めて重要なプロジェクトでした。」とCollyer氏は振り返ります。「そしてd&bのオーストラリアの総輸入発売元であるNational Audio System社はすべてにおいて素晴らしいサポートを提供してくれました。現在プロジェクトの半分が完成していますが、最終的にはバーが19、レストランが8か所となるために完全なオープンは今年末までかかる見込みです。」