d&bシステムで新国王の戴冠を祝う
ベアトリックス女王は、33年間にわたって、その優雅さと美しさでオランダを率いてきた。心温まるスマイルと王室の近代化によって知られるベアトリックス女王は、1980年に母親から王冠を継承してからオランダの人々に愛されてきたが、75歳となった今年、次の世代に王冠を引き継がせることにし、ベアトリックス女王の長男であるウィレム・アレクサンダー皇太子が、この100年以上で初めての男性の国王として、2013年4月30日に戴冠した。
オランダの人々は、オレンジ色の衣装を身に着け、国旗を誇らしくかかげて、「キングズ・デイ」を祝った。丸一日をかけた祝祭の後に、ロイヤルファミリーは、リバーIJを船に乗り、その晩をロイヤル・ボート・パレードでしめくくった。アムステルダム周辺の島々を通りすぎる新国王を、スポーツからダンス、さらにオペラといった、数分間のエンタテイメントが迎えた。ジャワ島に到着すると、さらに2万人が加わり、その最後に、威厳に満ちた、しかし現代的なコンサートが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団に、スペシャルゲストのオランダ人DJのArmin van Buuren氏を迎えて開かれた。
このような歴史的なイベントで、Peak Audioが、d&b audiotechnikの援助により音響システムの提供を行った。群衆の大きさとアウトドアということを考慮して、メインアレイとサブウーファーにd&b のJシリーズが使われ、アウトフィルとモニタにはVシリーズのコンポーネントが使われた。この大がかりなショーの前に、搬入と、サウンドチェック、そしてリハーサルにたった1日しかなかったことから、チームは、音響システムのあらゆる側面に関して、じっくりと時間をかけてデザインし、たとえロイヤルファミリーがステージの全員を驚かせるようなことがあっても、すべての状況に対処できるよう万全の準備を整えた。
Peak AudioのWill-Jan Pielage氏は、回顧して、「これは、私が特に誇りにしているプロジェクトです。新国王のためのショーで仕事できるのは、毎日のことではありません。会場は、オープンスペースでしたから、多少の困難がありました。人々がどこにいてもショーを楽しめるよう、私たちは、意図的にサウンドを方向付け、ディレイを設定する必要がありました。実際の会場では、ほとんど時間がなかったので、島に到着するずっと前に、ArrayCalcを使って戦略のマッピングを行いました。このような重要なイベントには、完璧を期したかったのです」と述べている。
35分間のコンサートがオランダ中にテレビ放送される間、ロイヤルファミリーの人々は、ライブ会場でこのイベントを楽しんだ。オーケストラの楽器のスムーズなサウンドから、DJの大胆なビートまで、システムは、広範囲の音楽によく対応していた。
Pielage氏は、「オランダ人として、これはきわめて重要なイベントでした。そしてすべて問題なく進行しました」と述べ、強力なチームに感謝し、このような重要な聴衆に提供することができたサウンドの質に満足している。「それは人生でたった一度のショーでした。そして誰もが、結果にとても満足していました。ウィレム・アレクサンダー新国王とそのファミリーの皆様も、そのように思われているものと信じています!」
中央の写真はPhil Mijhuis氏のご好意によるもの