Did the Wharf move for you?

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ケベック市で行われたイベントImage Millsは数々の最高級な物事によって支えられており、まさにサプライズそのものとなっています。南方向きにそびえ立つBunge社の穀物サイロ正面にステージが広がり、その光景は1キロ以上にも及びます。Image Millsはケベック市の生誕400年を祝うために企画されたイベントで、そのプロジェクションスクリーンはもちろん史上最大、最長となっています。(2008年にギネス登録)これを単にソンエリュミエールと呼んでしまうのは失礼にあたるでしょう。「一晩につき10000人の集客が見込まれていたため、市はすでに成功の予感をひしひしと感じていました。」そう語るのはJacques Boucher氏、この一台スペクタクルに集まる観客にしっかりとしたサウンドを届けることを依頼された有名サウンドエンジニアです。「最初の夏が終わる頃に、このイベントはその後5年に渡って開催されることが決定されました。それはもちろん、当初のプランとはまた違った面での課題を生み出すことになります。」

簡単に説明すると、Image Millsとはケベックの400年に及ぶ豊富な歴史を、巨大なスケールのビデオプロジェクションで映し出すというもの。およそ25000ルーメンのChristie社製プロジェクターが、巨大なコンクリートサイロの壁面に様々なイメージを映し出し、110台以上のd&b audiotechnik ラウドスピーカーが観客にサウンドを届けます。総合演出を担当したのは、Robert Lepage氏ということで、その豪快さ、スケールにもうなずけるものがあります。Boucher氏はそのLepage氏についてこう語ります。「Robertとは元々知り合いでしたが、面白いことに一緒に仕事をしたことはありませんでした。だからこそ色々な意味で、このプロジェクトは私達にとって色々な意味があったのです。」Lepage氏とBoucher氏は同年代ですが、Lepage氏は舞台でのキャリアに身を捧げ、Boucher氏は音楽の道に進んでおり、このプロジェクトにおいては互いを補完する関係となっています。「最初の夏においては、音響、照明、プロジェクション機器はレンタルで賄ったのですが、その後5年に渡るパフォーマンスが待っていることを考慮すると、そのビジネスモデルは魅力的とは言えませんでした。プロダクションマネージャーであるMario Brien氏は機器の購入を決定、そこで私はデザインを見直し、サウンドのクオリティーを高めると共に、理想的なシステムを決定することになりました。」

Boucher氏は指揮者であるRené Lussier氏と頻繁に打ち合わせを行ったそう。「彼の仕事をより洗練させたかったのです。そこで私は観客エリアを300平方メートルの四角形に区切るというコンセプトを打ち立てました。機器の選択肢はd&b ラウドスピーカー以外にはありませんでした。彼らは想定可能な全てのシチュエーションにマッチするような製品を作り上げており、たとえ今回のような巨大なプロジェクトであっても例外ではありません。」近隣の住民に配慮し、観客エリア全体は元々の1.2キロ長からから400メートル長に縮小されましたが、それでもBoucherのデザイン案は複雑なものとなっています。

「観客エリアが位置するのはサイロ正面のマリーナ部分となります。ここは大型船が停泊可能な巨大な港であり、幅は3~400メートルあります。映像とイメージをリンクさせるため、サウンドは北沿岸の中央部分から出力させたかったのですが、同時に南沿岸へとアレイさせなければなりません。」そのため北沿岸でプレイされるサウンドトラックは、映像に対して0.87秒プリディレイされています。「南側の各観客エリアにはL/Rの主要ソースとしてd&b Ci80、E8、B2-SUBが配置されており、加えてそれぞれに2つのサラウンドシステムが使用されています。これにより全ての観客が音源から数メートル以内に位置することになります。何よりも私を興奮させたのはサブウーファーです。観客は木製の波止場の上に直に立つことになるため、B2購入のコストを抑えられると共に、リスナーに素晴らしいサウンドを体感してもらう事が出来たのです。私達はB2を波止場の裏側にしっかりと備え付けました。これにより、B2はその木製建造物を振動させ、サウンドをダイレクトに伝えてくれるのです。また、直接振動を伝えられることでほとんどディレイが発生せず、木製建造物自体がエリア全体に素晴らしい低音を同時に伝えてくれます。結果的に使用するキャビネットの数を減らすことができ、一台のB2で3つの観客エリアを賄うことが出来ました。」

技術的な話をすると、Boucher氏はデジタルでラウドスピーカーアレイのコントロールを行っています。信号はMedia Numerics社のRockNet機材を経由してCat5によって送られ、d&bシステムは5つのR70 Ethernet回線を通してCAN インターフェイスによって管理されています。「このように巨大なエリアであってもセットアップに問題は発生せず、極めて簡単に作業を進めることができました。この夏は2年目に当たりましたが、単にプラグを差し、同じメモリを読み出すだけで全て順調に動きました。」こうしたシステムは今はお休みの時間、2011年の夏に港でまた開催される大規模なお祭り騒ぎに向けて備えています。これは絶対に見逃せないイベントであり、ケベック市がそのイベントを体感できるチャンスを用意してくれている事を私たちは幸運に思うべきなのです。

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