多くのニーズをマッチング、d&bがJoe's Pubへ進出

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ニューヨークシティのパブリック・シアターは1950年のオープニング以来、文化とコミュニティのシンボルとなっています。長年にわたって数多くのパフォーマンスが上演されてきたこのシアターは、芸術家と観衆の両方を育てるという役割を担っています。ヘアーの世界初上演から毎年行なわれ、人々に愛され続けているセントラルパークでのシェイクスピア無料公演にいたるまで、パブリック・シアターはそのミッションを達成するための新しい、クリエイティブな機会を常に探し求めています。1998年、この非営利組織はイーストビレッジのど真ん中に収容人数200名のライブパフォーマンス会場をオープンし、これをJoe's Pubと名付けました。パブリック・シアターのJoe's Pubはニューヨークシティでも有数の会場として知られ、新興芸術家からも有名アーティストからも好評を得ています。パブリック・シアターの創設者であるジョー・パップの名前をとってつけられたJoe's Pubでは、若いアーティストを支援しようとするパブリック・シアターのミッションの遂行のために活発な役割を果たすだけでなく、新たな作品を上演および開発しようとする有名アーティストたちにも絶好の上演会場を提供しています。このJoe's Pubが、そのオープン15周年を記念して先頃新サウンドシステムを導入しました。内装は数年前にリニューアルされたJoe's Pubですが、音響システムに関してはこの会場が持つ複雑なニーズに対応できるシステムの模索に少し時間を要しました。ここで責任者を務めるシャンタ・テーク氏はさらに、「ここの会場スペースはとても独特です。大きなバーのコーナー部にステージが設置されており、サウンドミキサーはバルコニーにある。つまり、解決しなければならない点がいたる所にあるということです。年間360日にもわたって著名な作品の数々、そして様々なスタイルのパフォーマンスが上演されることから、私たちに必要なものは全ての準備が整ったシステムでした。Acme Professional社からd&b audiotechnikの話があったとき、ここのサウンド関係者たちの目が輝きました。私はこれを良いサインと認識しました。」と付け加えています。「Joe's PubではWhite rangeを筆頭にd&bのシステムをいくつか採用しました。これはアメリカの市場に大変革をもたらすでしょう。」とJoe's Pubプロジェクトで音響コンサルタントを務めたAcme Professional社のトム・クラーク氏は述べています。クラーク氏は、最近、パブリック・シアターの他のイベントを含む多くのプロジェクトでd&b製品を使用しました。「Joe's Pubがこのシステムをレンタルするのではなく購入したいと申し出たこと、これを理解するのは重要なことでした。我々の目標は、極度に多用途性を持つ彼らの会場で機能するのはこのシステムしかないという安心感を与えることだったのです。さらに、Joe's Pubではパフォーマンススケジュールがかなりタイトで、設置に許される日数は1日しかありませんでした。d&b製品はリギングも簡単で、少しの調整でサウンドも優れたものとなるというメリットがあります。」Joe's Pubにおける独特な音響環境をテーク氏が生き生きと描写したことにより、Acme社は様々なd&bシステムをデザインしたソリューションを提案し、この会場特性に対応したカスタム仕様のカバレッジを作り出したのです。ステージ中央の上部には3つの10A d&bラウドスピーカーが吊り下げられ、その上には1台の10AL-Dラウドスピーカーが吊るされました。1台の10AL-Dは室内後方の座席に向けられるという少し変わったデザインになっています。これによって、バルコニーのミックス位置に設置されているミックス用モニターであるE8ラウドスピーカーを避けながら、センタークラスターからの支援を必要としている領域にサウンドを向けています。ここでは、ローエンドの提供用として4台の18S-SUBがステージ下に設置されています。同時にステージに両側には、90°回転可能なHFホーンを備えた2ウェイポイントソースラウドスピーカーである12S-Dがそれぞれ単体で設置されており、これらが110 h x 55 v°のカバレッジを提供しています。クラーク氏は、「これら全てのラウドスピーカーはパッシブボックスであり、システム駆動に必要とするd&bアンプの台数は最低限に抑えられています。Joe's Pubの音響環境から、全ての機器を巧みに、そしてクリエイティブに設置させる必要がありました。つまり、d&bはカバレッジという点でも、ラウドスピーカーの大きさという点でも、そして全てのシステムをシームレスに機能させるという点でも楽な選択だったということになります。「我々のサウンドシステムを毎日使う人々の要求を満たすこと、それをいつも目標にしています。特に毎日絶え間なくショーを提供しているJoe's Pubのようなお客様のために」と述べるのは、北西アメリカを担当し、Acme Professional社をサポートしたd&b audiotechnikのミヒャエル・アイゼンベルク地域マネージャーです。「今回のプロジェクトではデザインが最も難関でした。しかし、トムはセンタークラスターが空間全体の音響をカバーできるようなソリューションを見つけるのに成功しました。大半のニューヨーカーのように、私も年に数回Joe's Pubのショーを訪れています。これは非常にエネルギッシュな会場で、観客として楽しいひと時を過ごすことができる空間です。今回サウンドシステムが新しくなったことで大きな違いが生まれたとはっきり断言できます。」「私たちは大満足しています。会場内のどの座席でも最高のサウンド体験をして欲しいと思います。そしてこのサイズの会場としてはニューヨークで一番のサウンドを提供できると確信しています。」とテーク氏も付け加えています。「これらの両方の目標が完全に達成されたと思っています。」写真提供:Aislinn Weidele、Paul Wagtouic、Bernie DeChant

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