バルセロナで愛用されるQシリーズ
スペインの町GranollersにあるTeatre Auditori と、Palma de Mallorca市にあるAuditorium de Palma両ホールでd&b audiotechnik Q-SeriesのPAシステム導入の成功により、別の地方ホールでもd&b Qi-Series ラウドスピーカーシステムの導入が決まりました。 Auditori Winterthurは、バルセロナのビジネス複合施設L’iLLAの中心にあるコンベンションセンターです。 Auditori(auditorium『公会堂ホール』のカタロニア語)は、音響設計をIgini Arau氏が担当し、建築家Rafael Moneo氏によって設計されました。当初は、650席ある場内には電気的な音響増幅を用いないで音楽コンサートを行えるホールとして建設されましが、次第にその会場の用途が会議や企業イベントのような当初想定していなかった新しい使用用途にも拡大され、音響システム導入への要望が高まりました。その結果導入されたシステムは、再生される音が場内後方部のカーブ状の壁に反射してしまいスピーチ音の明瞭度が失われることが何度もありました。 この会場の技術スタッフは、より正確に指向制御できる新しいSRシステムを従来とは別の位置に設置することで、そのような音響の問題が克服できると提案しました。そこで、スペインのd&b audiotechnik 輸入発売元Puerta de Sonido社のバルセロナを担当する代理店「Imaginamusica」社からSalvador Serra氏、設備・施工のOscar Lladonosa氏、そしてd&bスペインからDavid Roselloが集まり会議が行なわれました。そして、ステージ両側にある壁の中央の高い両位置に小型のQi-Seriesラウドスピーカーを設置すれば壁からの反射音は解消され、音響は劇的に改善されるだろうという結論に達しました。そして、近日中に確認のため実際にシステムを設置してショーを行ってから最終決定を下すことにしました。 片側に各1台のQiサブウーファーと2台のQi1ラウドスピーカーで構成されるクラスターを設置し、前列をカバーする移動型フロントフィルにE0を組み合わせました。Qiラウドスピーカーの75°の水平指向性は、この会場の形には理想的と言える程ピッタリと合っていました。アンプはd&b audiotechnikのE-PACが使用され、リモートコントロールソフトウェアROPE Cを経由して、FOHから全てコントロールできるようにしました。 この新しい音響システムの導入は大成功であったようです。導入決定後、システムの正式導入と設置や調整でも劇場スタッフは皆一様に嬉しそうにしていました。この会場の責任者は、次のように言いました。「このシステムが、明瞭度に関わる全ての問題を一挙に解決してくれて、音質は大幅に改善されました。それにより、全客席でのスピーチ音がセンターから聴こえて、より臨場感が得られるようになりました。」