Scouting for Girlsのためのd&b混成システム。
イージーリスニング音楽専門の放送局でヘビーローテーションされたバンド、Scouting for GirlsはUK各所のホールに熱狂的な女の子のファンを集めたことで彼らのポップス音楽の人気を裏付けました。最近行われた彼らのツアーは、3000人クラスの会場で行える人気を博していますが、大型のライブハウスや各町のホールといったような様々な場所で行われました。 バンドのサウンドエンジニアChris Ekers氏は公演日程表を手にした時にすぐシステムの選択が非常に大切であることに気がついたそうです。「私はd&b audiotechnikのJ-Seriesを凄く使いたかったのですが、各会場を考えた時に適していないと直ぐに考え直しました。」Ekers氏は、劇場やスペシャルイベント、ロックバンドの仕事など幅広いキャリアを持つサウンドエンジニアです。「恐らく最近の物の中では少ない台数でいけると思っていたので、J-Seriesシステムどうしても使ってみたかったのです。」今のバンドの売れ行きをみると、恐らく次のツアーでは使えることでしょう。「Jに変えて選んだのがd&Seriesです。これらは非常に柔軟性があるため今回のように様々な会場で使用することに非常に適しています。Dobsonサウンド社はシステムを供給するだけでなく私を期待以上に良くサポートしてくれました。」Ekers氏が使用したコンソールD5及びアウトボード機器も全てDobson社が供給しました。 「私がしなくてはいけない主な目的は、観客にとって良いライブ経験にしてあげることです。客層を占めるティーンエイジャー達は歌うことが大好きで、その歌声は歌うというレベルを超えて叫ぶという方が近いかもしれません、そのため頻繁にハウス位置で110 dBに到達しますが、それでもシステムのヘッドルームは全然余裕です。」Ekers氏の使用したシステムはQ1を中心としたPAシステムにB2とJ-SUB、Q-SUBの各種サブウーファーの混成システムにフィル用のQ7を加えたシステムです。「システムテックのMark Isbister氏が特にカバレージの面で素晴らしい仕事をしてくれました。」各サブウーファーシステムには卓のAUXからEQとディレイを使用していたことをEker氏は隠さず話してくれます。「各サブウーファーシステムを同時に動作させるために最大2 ms のディレイを掛けることで周波数の位置合わせをしました。そしてB2は超重低域のみのインフラベースとして使用しました。」Ekers氏はScoutingのファンのために超重低域から高域までの全帯域を作り出し、良い経験となるべく詳細部分までを聴かせるということをしました。 Matt Simmons氏によるモニターミックスはD1で行われました。「誰もまだインイヤーを使うようになっていないので、ステージ全体の音量は抑えられているためバンドへは爆音より明瞭さを優先して返すということが可能になります。このような使用にはd&b M4モニターは理想的なツールとなります。各メンバーにペアのM4を使用しましたが非常に軽く、私でも簡単に吊ることができるほどですが、出てくる音は非常に情報量も多く、かつパワーも絶大です。以前に大きな会場で使用した時でもヘッドルームを使用するまでになったことは一度もありません。音量に関して譲歩しなくてはいけない唯一の事項がサイドフィルです。ミュージシャンやスタジオテクニシャンのために全てのミックスにリバーブやディレイ等を加えています。そのためステージ上のメンバーは音楽に没頭しながらも客席との一体感を感じることができるようになっています。Q7と2台のQ-SUBによるサイドフィルは、私が得たいものを全て実現してくれます。物理的に大型なサイドフィルではなく、耳を壊すようなレベルを出さずとも素晴らしい再生能力、スムースな特性と有り余るヘッドルームを提供してくれるので、私が得たい音に簡単に到達することができます。」 現在バンドは、各地の夏フェスに出演しています。そして11月からは次のツアーが始まります。