VeltinsアリーナとQ-SYS

以前はArena Auf Schalkeの名前で親しまれていたこのスタジアムは、ゲルゼンキルヒェン(ノルトライン・ヴェストファーレン州)にあるドイツで最も有名なスタジアムの1つです。この会場名は2005年に「Veltinsアリーナ」に変更されました。このスタジアムは伝統のサッカーチームFC Schalke 04のホームグラウンドです。2001年にオープンしたこのスタジアム、その座席数は62,271席。このスタジアムの最も大きな特徴は、完全格納型ルーフで、会場をオープンアリーナから屋内会場へと変身させられる点です。こんな特長から、大規模なコンサートや、上演ツアーには大変人気のある会場です。

年間約2400万人の訪問客を迎えるこのアリーナでは高いスタンダードが要求されます。このような多目的会場は最上級のサウンドを提供しなければなりません。様々な目的をクリアするシステムが要求されます。また、近年、サッカーの試合で披露されるプログラムには、コンサートやその他のイベントで使われるオーディオシステムが求められるほどエンターテイメント性が高いものになりました。

システム要件:

  • 一般的な運用と監視のためにQ-SYSとd&bシステムを統合
  • 信号フォールバックやアンプに不具合がある場合にハードウェアを交換/代替できる包括的な冗長性
  • ボタン一つで異なるイベントのセッティングに切替
  • 24時間年中無休でオーディオ信号入力の制御および監視、ロードモニタリング(各ラウドスピーカーのステータス)
  • 報道エリアを限定しSPLを低減
  • 空席エリアからのサウンド反射を低減
  • 特別色および耐候塗装ラウドスピーカー

オーディオソリューション

ArrayProcessingシミュレーション
ArrayCalc Main (左) アレイ 概要
  • d&b ArrayProcessingで客席の異なるエリアにいるオーディエンスのためにレベルと音質をそれぞれ最適化
  • 全範囲を通して壁やガラスパネルからの反響を低減させる個別のレベル修正
  • 空気吸収に応じた周波数特性の修正(温度と湿度に依存)
  • メインシステムからディレイシステムへのスムースな移行
  • 切替可能なArrayProcessingでは、スピーカーに近接するオーディエンスに素晴らしいオーディオ体験を提供しながら、報道席のためにダイレクトサウンドレベル(放送信号のバックグラウンドノイズ)を減少させるよう事前設定しておくことができます。
おそらく今日市場で入手可能な最上級のシステムに、そして未来に投資しました。 準備段階、本番でのサウンドパフォーマンス、システム統合責任者とのリハーサル。d&bにはとても納得させられました。素晴らしい結果に大満足です。
ベアンド・フンケ、Veltinsアリーナ、技術ディレクター

処理プラットフォームQ-SYSを採用した統合ソリューション

  • オーディオシグナルのインプット監視と信号エラーに備えたフォールバック機能
  • 100秒毎にラウドスピーカーのロードモニタリング
  • 切替可能なAmpPresetsで異なる状況に楽々対応
  • シームレスなシグナルを使ったアンプの故障検出が、一般的なエラー、ネットワーク接続エラー、アンプモジュールの故障、停電などの場合に補助アンプに切替